2010年07月26日
自然素材の家
前回書くと宣言したお話です。
自然素材の家。個人的には大いに賛成です。なぜなら、昔の家というのは化学製品などは使うことなく建てられていますから、いわば原点回帰という感じです。
自然素材の家って言われるとよく思い浮かべるのは塗り壁ですとか、無垢材を使うなんてことなんじゃないかと思います。
でそのメリット、デメリットを今回は書こうかと思います。
まずは塗り壁です。
現在多くの住宅では石膏ボードにクロスという形式がほとんどです。この形式だと施工のしやすさによるスピード化、材料費の価格が下がりやすいなどがあり多く用いられています。しかしこのボードとクロスというものにはデメリットがあります。
それは壁が呼吸しないということ。塗り壁は材料が土であったり海草だったり石灰だったりと、塗る際に固体としたときに目に見えない穴が生まれるのでそこを通って空気が入れ替わります。だから塗り壁がいいといわれるんですね。
他にも化学的な接着剤を使わないのでホルムアルデヒドなどの発生も防ぐことが出来ます。
逆に問題点もあります。あくまで使う材料は自然のもの。ですので必ずしもその形のまま変わらないとはいえないのです。
たとえば塗り壁の場合、原料が土や海草、石灰、これらを塊として塗っていくわけですからヒビが入ってくることもあります。
さらに塗る厚さ、塗りが薄ければヒビが入りやすくなります。
昔の塗り壁は、三回は塗っていると聞きます。一回目は粗塗りで、塗った後ひび割れがおさまるまでほかっておきます。その後壁の動きがなくなったところで2回目。ここでは割れた部分に補充しながら壁の厚みを作っていきます。その後また乾燥するまでほかっておきます。三回目にしてやっと仕上げ塗り、こういった工程があるから塗壁が良いとされているんですね。
ですので1度塗りの薄い壁などは見た目は良いのですが、呼吸する壁かどうかといわれると?がつくと思います。
さらに昔は塗り壁の下地は木舞と呼ばれる下地をくんで塗っていくんですが、今はラスボードと呼ばれる石膏ボードに塗ります。
石膏ボードに塗ってしまうと呼吸することはほとんどないのであくまで見た目だけのものになってしまうんです。
ですが、施工期間、予算というものがあるので、もし余裕がある方でしたらきっちり施工されたほうが本物の自然素材ということになると思います。
次は無垢材です。こちらも自然のものなので個人的には是非使いたい材料だと思っています。
見た目で安らぎが感じられ、化学製品を使わないために、小さなお子様でも安心して過ごすことが出来ると思います。
さらに熱伝導率での比較では木はコンクリート、鉄などよりも低いので熱が逃げないともいえます。
しかし問題点もあります。まずはメンテナンス。出来ないのならばお勧めできません。なぜなら木というのは動くもの。いくら乾燥してるからといっても水分を吸ったり吐き出したりするわけですから、ねじれやゆがみが生まれてくる可能性があります。
さらに外壁などに使用した場合、1年ごとくらいにメンテナンスを行なわないと木がされてとんでもないことになってしまいます。
外壁のされなどは塗装をしなおすことですとか、設計段階で軒の出を深くとっておくということをしておけば雨・風にさらされても、早くにされてしまうことはないと思います。
あと無垢材は高価です。ですが節ありの材でもうまく用いていけば思った以上に高くはならないと思います。
あとは材種です。パイン材なんかはそれなりに安いと思います。ですが桧などになると金額に上がってしまうので余裕がある方にはおすすめです。
とこんな感じで簡単に説明をしたんですが材料ですとか施工方法などによってもいろいろあります。
特にこういったタイプの家づくりというのはこだわった部分が多ければ多いほど満足度、愛着度が増すと思います。
ですのでもし素材を生かした家づくりを考えられている方がおられましたら、工務店さんなどにまかせっきりにするのではなくご自身でも一度お調べになってみてはいかがでしょうか?
P.S.
無垢材の話なんですが材料として使うときに木の使い方というものがあります。この流れで書きたかったのですが話長くなりそうだったのでこの話は次回に書こうと思います。
自然素材の家。個人的には大いに賛成です。なぜなら、昔の家というのは化学製品などは使うことなく建てられていますから、いわば原点回帰という感じです。
自然素材の家って言われるとよく思い浮かべるのは塗り壁ですとか、無垢材を使うなんてことなんじゃないかと思います。
でそのメリット、デメリットを今回は書こうかと思います。
まずは塗り壁です。
現在多くの住宅では石膏ボードにクロスという形式がほとんどです。この形式だと施工のしやすさによるスピード化、材料費の価格が下がりやすいなどがあり多く用いられています。しかしこのボードとクロスというものにはデメリットがあります。
それは壁が呼吸しないということ。塗り壁は材料が土であったり海草だったり石灰だったりと、塗る際に固体としたときに目に見えない穴が生まれるのでそこを通って空気が入れ替わります。だから塗り壁がいいといわれるんですね。
他にも化学的な接着剤を使わないのでホルムアルデヒドなどの発生も防ぐことが出来ます。
逆に問題点もあります。あくまで使う材料は自然のもの。ですので必ずしもその形のまま変わらないとはいえないのです。
たとえば塗り壁の場合、原料が土や海草、石灰、これらを塊として塗っていくわけですからヒビが入ってくることもあります。
さらに塗る厚さ、塗りが薄ければヒビが入りやすくなります。
昔の塗り壁は、三回は塗っていると聞きます。一回目は粗塗りで、塗った後ひび割れがおさまるまでほかっておきます。その後壁の動きがなくなったところで2回目。ここでは割れた部分に補充しながら壁の厚みを作っていきます。その後また乾燥するまでほかっておきます。三回目にしてやっと仕上げ塗り、こういった工程があるから塗壁が良いとされているんですね。
ですので1度塗りの薄い壁などは見た目は良いのですが、呼吸する壁かどうかといわれると?がつくと思います。
さらに昔は塗り壁の下地は木舞と呼ばれる下地をくんで塗っていくんですが、今はラスボードと呼ばれる石膏ボードに塗ります。
石膏ボードに塗ってしまうと呼吸することはほとんどないのであくまで見た目だけのものになってしまうんです。
ですが、施工期間、予算というものがあるので、もし余裕がある方でしたらきっちり施工されたほうが本物の自然素材ということになると思います。
次は無垢材です。こちらも自然のものなので個人的には是非使いたい材料だと思っています。
見た目で安らぎが感じられ、化学製品を使わないために、小さなお子様でも安心して過ごすことが出来ると思います。
さらに熱伝導率での比較では木はコンクリート、鉄などよりも低いので熱が逃げないともいえます。
しかし問題点もあります。まずはメンテナンス。出来ないのならばお勧めできません。なぜなら木というのは動くもの。いくら乾燥してるからといっても水分を吸ったり吐き出したりするわけですから、ねじれやゆがみが生まれてくる可能性があります。
さらに外壁などに使用した場合、1年ごとくらいにメンテナンスを行なわないと木がされてとんでもないことになってしまいます。
外壁のされなどは塗装をしなおすことですとか、設計段階で軒の出を深くとっておくということをしておけば雨・風にさらされても、早くにされてしまうことはないと思います。
あと無垢材は高価です。ですが節ありの材でもうまく用いていけば思った以上に高くはならないと思います。
あとは材種です。パイン材なんかはそれなりに安いと思います。ですが桧などになると金額に上がってしまうので余裕がある方にはおすすめです。
とこんな感じで簡単に説明をしたんですが材料ですとか施工方法などによってもいろいろあります。
特にこういったタイプの家づくりというのはこだわった部分が多ければ多いほど満足度、愛着度が増すと思います。
ですのでもし素材を生かした家づくりを考えられている方がおられましたら、工務店さんなどにまかせっきりにするのではなくご自身でも一度お調べになってみてはいかがでしょうか?
P.S.
無垢材の話なんですが材料として使うときに木の使い方というものがあります。この流れで書きたかったのですが話長くなりそうだったのでこの話は次回に書こうと思います。
Posted by iguchi at 18:20│Comments(0)
│建築な話